NPO法人兵庫子ども支援団体は「子どもが笑って過ごせる地域の形成」を目指して、兵庫県で子どもへの学習支援や居場所づくり、体験・経験機会の提供などを行っています。これまでに延べ300名を超える子どもたちに支援を提供してきました。
このような私たちの活動は、日頃から寄附などでご支援いただいているサポーターの皆さまのお陰で成り立っています。2013年の任意団体設立から7年にも渡って、活動を継続し、そして広げることが出来ていること、本当に嬉しく思い、感謝しかありません。
私たちは設立10周年、2023年に向けて2020年度当初に3か年目標を策定しました。目標に向けて、さらに私たちと共に子どもたちの成長を応援する伴走者(サポーター)を増やしていきたいと考えています。
学習支援や子ども食堂、オンライン相談事業などを通して、年間400名(延べ数)を超える子どもたちと関わってきました。
2020年7月策定の3か年目標に従い、安定した事業運営・新しい活動への投資のために、前年比20%増の寄付目標を掲げています。
「相対的貧困」とは、住む場所が無かったり、食べるものが無かったりする絶対的貧困と違い、目に見て分かりにくい貧困です。
しかし、2012年に子どもの相対的貧困率は過去最悪の16.3%でした。2015年には13.9%に改善されましたが、まだ子どもの7人に1人は貧困状態であるといえます。
また、特にひとり親家庭の子どもの2人に1人は貧困であるという結果も出ています。
国立青少年教育振興機構の調査によると自然体験と子どもたちの自己肯定感には大きな関係があることが分かっています。
自己肯定感とは、「自分のことが好き」「自分自身が大切である」と感じることができる心のことです。自己肯定感が高いと自分のダメなところや良いところどちらも受け止め、前向きな努力を行いやすいと言われています。
一方で、自己肯定感が低いと褒められても素直に喜べなかったり、怒られると「自分なんかできない人だから」とより落ち込みやすくなります。
日本の子どもたちは世界の子どもたちと比較すると自己肯定感が高い子の割合が少ないです。
私たちが団体を設立した2013年から今日までに「子どもの貧困」を解消するために様々な対策がなされています。しかし、その支援の対象とならない子どもたちもまだ多くいます。また、この10年で社会を大きく変化しています。Society5.0に象徴されるように、これからさらに情報化社会が進んでいくと言われています。その中で、急速に変わりゆく社会に適応できるように、時代に応じた支援をさらに子どもたちへ届けることが必要になっていくと私たちは考えています。
2020年、世界中で猛威をふるった新型コロナウイルス感染症は大人だけでなく子どもたちにも様々な影響を与えました。3月から5月にかけて行われた小・中学校等の臨時休業に始まり、各種行事ごとも中止又は縮小となったところが多いと思います。
遅れを取り戻すための学習面や生活リズムの乱れ、友達関係などの精神面など影響の範囲は広いです。私たちが行っているLINEを利用したオンライン相談事業にも悩み相談が寄せられています。特に、臨時休校中や休校明けは予想できていたのですが、半年経った最近になって友達関係の悩みや学校生活の相談などが多く寄せられてきています。
新型コロナウイルス感染症による影響は今後も続くと考えています。これに関して支援を提供するのはもちろんですが、3か年目標にしている「子どもたちとの接点を増やす」ための活動をさらに実行していきます。
例えば、学習支援事業では、小学生から高校生までの「切れ目のない支援の提供」を目指しています。高校に入れば、その後の未来がひらけるかというと、残念ながらそうとは言い切れません。高校に入って、挫折をしてしまう子も中にはいます。挫折をしてしまった時に、相談できる人や支えになってくれる人が身近にいれば、子どもたちも再挑戦・挫折から立ち上がることができると思います。
2021年度はさらに学習支援に提供を拡大していきたいと考えています。学習支援[明石かがやき]では、これまでの日曜日開催に加えて、土曜日開催も行う予定です。また、高校生向け支援[ハイスペース]では、現在対象となっている定時制や通信制高校に通う子どもに加えて、様々な家庭環境で過ごす全日制高校に通う子どもへの支援も提供していく予定です。
これらは一例です。先ほども書かせていただきましたが、皆さまからのご支援によって、LINEを利用したオンライン相談の利用者が増えていることを受けて、相談体制を充実させたり、子どもたちに寄り添った支援を提供するための研修の開催したりすることも出来るようになります。
31名のサポーターと共に2020年度をスタートしました。私たちは2021年を50名のサポーターと迎え、活動をさらに広げていきます。
兵庫子ども支援団体が掲げるミッション「子どもが笑って過ごせる地域の形成」や目指す社会「子どもたちが夢を諦めることのない社会」に共感した方々による支援の輪が広がっています。
私たちは、皆さまからのご寄付を収入に活動を続けています。子どもたちを取り巻く環境が複雑になっている今、兵庫子ども支援団体の価値観に共感し共に将来に向けて歩みを進める人がいることは、地域の子どもたちにとって大きな励みになります。
子どもたちが「夢」を諦めず、笑って過ごせる地域を私たちと一緒に実現する仲間になってください。
2021年2月1日付で、兵庫子ども支援団体は兵庫県の特例認定を受け「特例認定NPO法人」になりました。
特例認定NPO法人とは、活動内容が適正であるとして各自治体から認定をうけた団体のことを指します。
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